腎盂腎炎とは
腎盂腎炎とは、細菌が尿道や膀胱から腎臓まで入り込み、腎臓に炎症を起こす病気です。
膀胱炎と同じように、排尿時の痛みや頻尿などがみられることがありますが、腎盂腎炎ではさらに高熱、寒気、背中や腰の痛み、だるさなどの症状が現れることがあります。
診断のために尿検査、採血を行います。腎臓のエコー検査を行う場合もあります。
尿検査は尿の中の白血球や細菌など、感染を疑う所見がないか確認するために行います。必要に応じて原因となる細菌や、どの抗菌薬が効きやすいを調べるために尿の培養検査も行います。
血液検査では、炎症の程度や腎機能を調べます。
また、尿路結石や尿の通過障害が疑われる場合には、超音波検査やCT検査を行うことがあります。
腎盂腎炎の治療の中心は抗菌薬の投与です。症状が比較的軽い場合は、内服薬で治療できることもあります。炎症の数値がとても高い場合、食事や水分がほとんど取れない場合、糖尿病などの基礎疾患がある場合は入院して治療を行うこともあります。
発熱を伴う尿路感染症が疑われる場合は、早めの受診が大切です。
腎盂腎炎を繰り返す原因のひとつに、膀胱尿管逆流という状態があります。
膀胱尿管逆流とは、膀胱にたまった尿が尿管を通って腎臓の方向へ逆流してしまう状態です。
本来であれば、尿は「腎臓→尿管→膀胱」と一方向に流れます。しかし、膀胱と尿管のつなぎ目の働きが弱いと、排尿時などに尿が腎臓側へ逆流することがあります。
膀胱尿管逆流があると、膀胱内の細菌が腎臓まで上がりやすくなり、腎盂腎炎を起こす原因になることがあります。特に小児に多く、腎盂腎炎を繰り返す場合には膀胱尿管逆流がないか詳しい検査を行うことがあります。
膀胱尿管逆流が疑われる場合は、まず超音波検査で腎臓や尿管、膀胱の状態を確認します。
更に詳しく調べる為に「排尿時膀胱尿管造影」という尿道から細いカテーテルを膀胱に入れ、造影剤を注入して、膀胱にたまった尿が尿管や腎臓へ逆流していないかを確認する検査を行うことがあります。
また、腎盂腎炎を繰り返している場合などには、血管内にお薬を注射して薬が腎臓に取り込まれる様子を専用のカメラで撮影する「DMSA腎シンチグラフィ」という検査を行い、腎臓に炎症による傷が残っていないかを調べることもあります。
